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偏愛

籠の中で飼い殺されるのも
羽根をひとつひとつもがれるのも
痛みこそ愛だと教え込ませて
君が笑うから愛しかった

僕が囁ける言葉はなくて
唄える歌も届かない

それでも
君の気紛れを信じて
流れる赤を恋の色に見立てて
ゆっくり壊れていくから
最愛にして

檻の中で飼い慣らされたなら
夜毎君と交わし合えるのなら
歪む愛が僕に毒を含ませ
僕が軋む度 微笑むでしょう

君が囁いた言葉を刻む
震える脳が怯えても

それでも
君の偏愛を求めて
流れる水に溺れて君を想う
錆び付く鳥籠の外は
要らないと云って

望むのは
愛しさを唄えたなら
君を抱き締められたら

それでも
君の気紛れを信じて
流れる音に恋の色を重ねて
静かに沈んでいくよ

仄かな
終わりはいつも漂って
言葉を探しあぐねて君を願う
錆び付く鳥籠の中で
羽根を切り落とす
最愛にして
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