沈黙 ありふれた優しさが 君の剣になり 僕の胸を貫いて 涙が溢れた 淋しさの揺り籠に 甘えたがる子供 その小さな体を 抱き締めてほしくて もう夜が明ける頃と そう時計は告げるのに 君を欠いたこの部屋に 朝は来ない 積み上げた思い出が 僕の楔になり 何処にも往けないまま 漂う幻 笑い声が響く 思い出の向こう 泣いているのは誰 霞んでいく迷子 ただ愛しい時間だけ その心に刻めたなら 悲しみに濡れる空の 蒼も癒えたの? 朝が見捨てたこの部屋から 時計の音が消える 君を描いたこの場所で 朽ちる夜明け ありふれた優しさが 君にも牙を剥き その胸は喪失を はじめて知るだろう 幻想を閉じ込めた 白いキャンバスに 永久に抱き締めよう君を愛して PR