残滓 薄暗い部屋に雨のおと抱き寄せた体まだ眠る夢を見ているあなた何度も同じように抱き合う熱を吐いて噛み付く肌の柔さ少し血の匂いがする与えあった熱の代わりに死んでいったいのちの種は私たちを恨むだろうか意思を持つのなら夜明け前の空雨のおと窓を打つ流れ何もかも隔てるようにつよく何度も繰り返した過ちばかり数え慰めに暮れる夜来ない未来の話をして分け合えない痛みがあれば軋むほどきつく抱き締めた泣きたいくらい生きていたくて愛していたくて何度も重ね合う肌に刻む軌跡の交わらない虚しさ交わりたい歯痒さ与えあった熱の代わりに死んでいったいのちの種は私たちを嗤うだろうか同じかたちをして馬鹿みたいきつく抱き締めた痛みも見ないふりをした現実も泣きたいくらい確かにあってでもそれさえ愛しくてただあなたと生きたくて PR