ローレライ きっとあたしは沈みゆく舟を追ってやさしい記憶もかなしい歌も道連れにして爪先から浸す冷たい水は凍えた枯れ木のいのちの名残花は咲いていずれ散って遺された種の在り処は海の底にあるきっとあたしは枯れていく夢を編んで濡れた朝陽を眩しい夜を諦め眠るいつかさみしい夜明けには舟を漕いであなたを知らない静かな海を目指すのでしょう鮮やかに縁取った別れの朝は何より輝いて水面に揺れるきれいな嘘見えないこころあなたと生きていく未来は遠い過去に消えたきっとあなたは沈みゆく舟を捨てて褪めた記憶に流れた歌を忘れるのでしょうそしていつか花の咲く遠い丘へ蜜を求めて種はこぼれてあたしの海で溺れてしまえばいい海の底で咲くの あたしあなたの残像の花壊れた舟の残骸愛していたのに PR