忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

哀歌

声をあげて泣く夜は
君の頬に触れる夢を
見れたらいいのに

窓を濡らす雨粒を
指で辿るこの感傷は
何を願い何を得れば
癒されたのだろう

青い月の哀歌(エレジー)
僕らはいつも傷を舐めあって
救われた気になっていた
今、君はしあわせですか

遠くまで延びる夜の影の中で
雨はただ全てを流して
滲んだまま
消えて戻らない君を
いつまでも想うよ

曇る硝子の向こうに
烟る街の燈が揺らめく
思い出にはまだ上手に
向き合えなかった

何故君のいない風景に
ただ取り残されて
過ぎ去る日々は褪せるのに
君は綺麗なままで

柔らかな傷を舐めて笑いながら
生きていくこともできるのに
立ち尽くした
僕を縫い付けるように
雨は降り続くの

ああ、君を癒す誰かが
僕じゃなかっただけ

さよならが響く夜の影の中で
いつか忘れられるでしょうか
泣きながら
行き交う人々の群れに
君を探さぬ日が来るのなら
PR