哀歌 声をあげて泣く夜は君の頬に触れる夢を見れたらいいのに窓を濡らす雨粒を指で辿るこの感傷は何を願い何を得れば癒されたのだろう青い月の哀歌(エレジー)僕らはいつも傷を舐めあって救われた気になっていた今、君はしあわせですか遠くまで延びる夜の影の中で雨はただ全てを流して滲んだまま消えて戻らない君をいつまでも想うよ曇る硝子の向こうに烟る街の燈が揺らめく思い出にはまだ上手に向き合えなかった何故君のいない風景にただ取り残されて過ぎ去る日々は褪せるのに君は綺麗なままで柔らかな傷を舐めて笑いながら生きていくこともできるのに立ち尽くした僕を縫い付けるように雨は降り続くのああ、君を癒す誰かが僕じゃなかっただけさよならが響く夜の影の中でいつか忘れられるでしょうか泣きながら行き交う人々の群れに君を探さぬ日が来るのなら PR