相傘 雨の音に包まれて肩を濡らす君のてのひらが熱を持って傘の中に凛とひとついつか雨は止むのだろう雫になってやがて乾いてでも今は雨垂れの唄に静かなこころで水溜りに映り込む逆さのいろ君のまなざしが少し潤む傘の中で言葉ひとついつか空は晴れるだろう嵐のあとも雨のあとにもその頃に雨垂れの唄を口遊む君と傘の中で繋いだ指雨の中に解けるこころ傘の下で君とふたりいつか雨は止むのだろう季節をひとつ繰り寄せながらただ今は雨垂れの唄に静かなこころで PR