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柔らかな喪失

4月の雨を待っている鳥の
小さな夢に触れた指先の柔らかな光
涙に零れていくだけ

そっと呼んでる、声が聞こえた
悲しみの中 ひらく蒼穹
一つになれば 癒えそうな傷を
抱き締め続けて、

もう何処にも 苦しみは見えない
怯えることもない朝が、
愛を疑うことも、傷付くことも、
何にもない道を往けるのでしょう

まっさらな風を渡りたい鳥の
静かな羽の透明な声を重ねた季節に
揺らいで壊れた花びら

遠くで響く 誰かの声が、
祝福の唄 歌う頃に
一人になれば、寂しくなれた
弱さに溺れて

もう何処にも 怖いものはなくて
ただ青く晴れ渡る蒼穹
いつか交わした指も、なくした日々も
色褪せて時のなか、眠り

もう何処へも 一人で往けそうで、
眩しさのなか立ち竦む
愛は静寂(しじま)にあって、此処にはなくて
それだけでもうすべて、赦せたの
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