さきわうあなたの墓前にて
そんな当たり前のことを
忘れてしまっていたよ
あまりにもあなたが
愛してくれていたから
それはどうして
紙に書いた落書きのようで
拙い子どもじみた夢
それでもいいんだと
肯定して
あなたは笑った
涙ぐむ景色が
ぼやけて 滲んで
最後の言葉も喉の奥に詰まる
愛の言葉ならどれほど
繰り返し 繰り返し
あなたに伝えても足りないのに
形があればいずれ崩れる
身につまされて項垂れた
こんなに小さな欠片
あまりに冷たくて
その軽さに震えていた
それはどうして
家路をなくした子どもみたい
縋りたい腕を探して
どこかに置き去りにした
私を抱きしめてほしかった
いつもと変わらない
ただあなたがいない
それでも世界はとても眩しいまま
風が撫でる 頬に触れる
記憶を辿りながら
あなたが愛した日々を愛して
約束を交わした
小指に刻まれた
ぬくもりはもうどこにもないけれど
優しい嘘だったから
私も嘘を返すよ
あなたがいなくても大丈夫だと
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